日々机に向かって勉強していると、体を動かしていないのにすごく疲れを感じることがあると思います。
この疲労感は、勉強することで脳がエネルギーを消費しておこる現象なのです。
つまり、勉強することで「脳がカロリーを消費している」ということになります。
それでは、勉強による脳の消費カロリーはどれぐらいなのか気になるところ。
「もしかしてダイエット効果があるの?」
「カロリーが消費するんだから痩せるよね~」
なんて少し期待しますが、本当のところはどうなのでしょうか。
今回は、勉強で消費するカロリーの計算について徹底解説。
また、勉強での消費カロリーとダイエットの関連性や、効率よくエネルギー補給する方法などについてもわかりやすく説明しています。
脳のカロリーの消費を考えながら、適切なエネルギー補給で勉強がはかどるようにぜひ参考にして取り入れてみてください。
勉強での消費カロリーの計算
人間は勉強すると、脳のカロリーを消費します。
どれくらいのカロリーが消費されているのか見てみましょう。
まずは、基礎代謝量における脳の割合を知っておく必要があります。
人が生きて行くために必要な最低限のエネルギーのことを「基礎代謝」といいます。
つまり、何もしなくても生きるために必要なエネルギーのことです。
このエネルギーの単位を「カロリー」と呼びます。
基礎代謝量の一番多く占めているのは、骨格筋で22%です。
次に多く占めているのは、肝臓で21%、脳で20%の割合になっています。
このように、脳の消費カロリーが占める割合が高いのがわかりました。
何もしない状態で、1日の総カロリーの5分の1のカロリーが脳で消費されるというわけですね。
30歳女性の場合の基礎代謝量は、1,150kcal/日です。
1,150kcal のうちの脳の基礎代謝量は 5分の1ですから、『1,150÷5=230』になります。
30歳女性の場合の脳における基礎代謝量は『230kcal』ということになりますね。
ここまでは基礎代謝量の話でしたが、勉強した時はもっと多くのカロリーが脳で消費されることになります。
では、約100kcal とは食事や運動でどの程度なのか目安で確認しましょう。
ウォーキング約25分・ジョギング約10分に匹敵します。
【100cal 主食】
例えば、3時間必死で勉強した場合は、300kcal 消費することになるのでジョギング30分に値します。
実際に走ればわかりますが、かなり高いカロリー消費量なのです。
勉強での消費カロリーを増やすことはできる?
勉強での消費カロリーは、脳をフルに使って考える勉強を取り入れることで増やすことができるのです。
暗記や書き取りのような単純な勉強よりも、計算問題や論文などいろんな角度から物事を考える勉強の方が、より多くのカロリーを消費することがわかっています。
スタンフォード大学のロバート・サポルスキー氏によると、対局中のプロのチェスプレーヤーが1日に消費するカロリーは平均6000kcalにもなるそうです。
これは、プロのアスリート選手の消費カロリーに匹敵する量といわれます。
脳をフル活用すれば、大幅に消費カロリーが増える良い例です。
毎日続けると疲弊しそうですが、脳はそれほどエネルギーが必要な臓器なんですね。
自分の基礎代謝量を知りたい方は 高度計算サイト「keisan」で計算できますよ。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1161228736
勉強での消費カロリーを増やせばダイエットになる?
いいえ、残念ながら勉強での消費カロリーを増やしても、ダイエット効果は得られません。
なぜなら、脳がいくら多くのカロリーを消費したとしても、エネルギー補給として使われるのは「糖分」だけなのです。
運動して消費される体のエネルギーは、体内にある脂肪を燃焼させることで補充されます。
しかし、脳のエネルギー源は「糖分のみ」なので、脂肪の燃焼では補うことができないのです。
つまり、勉強でいくら脳のカロリーを消費しても、体内の脂肪は燃焼されることはありません。
「勉強して消費カロリーを増やせば痩せる」という考え方は、効率が悪い考え方といえます。
同じ消費カロリーでも、脂肪が燃焼できない消費カロリーなのですから。
勉強での消費カロリーを減らさないおやつはある?
はい、勉強での消費カロリーを減らさないおやつはたくさんあります。
勉強での消費カロリーを減らさないためには、脳の栄養分になる「糖分」を適量補給すればいいのです。
人間の体や臓器は、多くの栄養素からエネルギーを得ていますが、脳だけは「糖分」のみをエネルギー源としている特殊な臓器なのですね。
また、糖分を過剰に摂取すると、体に大きな不調を与える可能性もあるので注意が必要になります。
【糖分の過剰摂取による不調】
- 免疫力低下
- 胃腸の不調
- 体重の増加
- 成人病のリスクが上がる
それでは、勉強中に甘いものが欲しくなった時の、おやつの選び方を紹介します。
- ブドウ糖が含まれているもの
- よく噛んで食べるもの
- 急激に血糖値が上がらないもの
脳の栄養補給ができ、なおかつ体にも優しいおやつを次にまとめました。
- ラムネ
- チョコレート
- グミ・ガム
- ナッツ類
- バナナチップス
昔ながらの「森永ラムネ」が、ブドウ糖90%で大学生に人気だそうです。
おやつの摂取目安カロリーは1日 200kcal といわれており、食べ過ぎると肥満の原因になるので適量を心がけましょう。
勉強での消費カロリーの効率をよくするには?
勉強での消費カロリーの効率をよくするには、適度に糖分を補給することです。
頭を使う仕事や勉強中は、糖分が不足すると集中力がなくなり作業の効率が落ちる原因になります。
【糖分が不足すると起こる症状】
- 集中力が低下する
- 記憶力が低下する
- イライラする
- 疲労を感じる
- 甘いものを食べたくなる
また、糖分と「ビタミンB1」を同時に摂取することで、効率よく糖分をエネルギーに変換できるようになります。
ビタミンB1は「ナッツ類」に多く含まれるので、おやつにアーモンドチョコを食べるのも良い選択ですね。
勉強での消費カロリーを意識しよう
勉強での消費カロリーを意識することで、効率よく勉強に取り組むことができます。
勉強中の消費カロリーは、1時間約100kcal 程度なので、おやつ休憩を挟むなど糖分摂取の時間を作ると効率アップが可能です。
- 勉強中の消費カロリーは1時間約100kcal 程度
- 思考力アップで消費カロリーアップ
- 勉強での消費カロリーはダイエットに向かない
- 脳のエネルギー補給は「糖分」のみ!
- 糖分が不足すると集中力や記憶力が低下する
- ビタミンB1を一緒に摂ると良い
カロリーは、運動だけに限らず勉強することでも消費するのです。
なんと、勉強中の消費カロリーは、1時間約100kcal 程度にもなります。
勉強していて「疲れるはずだわ〜」と妙に納得!
脳のエネルギー補給は、糖分のみなので脂肪が燃焼されることはありません。
ダイエット効果を期待した人は少し残念…
勉強中に糖分が不足すると効率が悪くなるので、休憩を挟んで糖分の補給をすることで、かえって効率アップが期待できます。
ボトルがクールな「森永ラムネ」を、カバンに1つ入れておくのも良いですね。
もちろん食べ過ぎには注意が必要です。
勉強での消費カロリーを意識して、集中力を保ち効率良く学習ができるようにぜひ参考にしてください。