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水彩画の背景のぼかし方!技法さえ知れば誰でも簡単!

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趣味で水彩画を始めたいけれど、なんだか難しそうと思っていませんか?実は初心者の方でも簡単に始めやすいんですよ!

水彩画はちょっとしたコツをつかめば、どなたでも気軽に取り組みやすいからです。

この記事では水彩画の技法の一つ『ぼかし』について解説しています。

  • これから水彩画を始めたい人
  • 水彩画の背景のぼかし方を知りたい人
  • 水彩画のぼかしのコツを知りたい人

このようなお悩みをお持ちの方、ぜひご一読くださいね。

水彩画の背景のぼかし方

水彩画の背景には『ぼかし』という技法を多く使います。

人物画であれば、背景に使うことによって、やわらかな雰囲気やニュアンスを出すことができます。

風景画であれば、写真のような遠近感を出すことができます。

『ぼかし』とはやわらかいグラデーションによる表現方法です。これは水彩画特有の技法。筆や紙に乗せる水分によって表現できます。

具体的に『ぼかし』の方法について説明していきますね。

紙にうすく絵の具を塗る

まずは紙に濃度のうすい絵の具、もしくは水をぬります。

ここでのポイントは、たっぷりの量でぬること。

少ない量だと、このあと上手くぼかすことができないので注意しましょう。

上から濃い色を重ねる

次に最初より濃い色の絵の具をぬります。

何色か色を重ねる場合は、だんだん濃い色を重ねていくようにしましょう。

色の境目を水でのばす

ぬった絵の具が乾く前に、水を含ませた筆で色の境目をぼかしていきます。

色の境目をジグザグと水でのばすようにすると、きれいにぼかせますよ。

筆は寝かすように滑らせて、濃い色から薄い色へのばすようにぬっていきます。

きれいにぼかすコツ

きれいにぼかすためには、いくつかコツがあります。

一つずつ解説しますので、参考にしてみてくださいね。

絵の具はたっぷりの水で溶く

一つ目のコツは、『絵の具はたっぷりの水で溶いておく』です。

水分量が少ないと、途中で乾いてしまい、うまくぼかすことができないからです。

水分量の目安としては、紙を傾けたときにぬった色が少し動くくらい。ぬった時にかすれてしまうのは、水分が少ないです。

紙にぬる前に、あらかじめ絵の具をパレットに多めに溶かしておくとよいでしょう。

乾く前に手早くぼかす

二つ目のコツは、『絵の具が乾く前に手早くぼかす』です。

最初にぬった絵の具は時間がたつと乾いてしまいます。手早く筆を使ってぼかしていきましょう。

この作業がけっこう難しいのですが、時間勝負なので思い切りが肝心です。

コツをつかむまでは、何度も練習するといいですね!

ぼかす水の量を調節する

三つ目のコツは、『筆に含める水の量を調節する』です。

ぼかすときは、水の量は多すぎても少なすぎてもダメです。

筆から水が落ちるのは多すぎ。量が多すぎると、ぬったときに水が色の濃いほうへ移動してしまいます。

少なすぎても、上手くぼかすことができません。

ティッシュやタオルなどで、あらかじめ筆に含める水の量は調節しましょう。

ぼかすことでどんな表現ができる?

ぼかすことでできる表現としては、以下のとおり。

  • やわらかな雰囲気を演出できる
  • 絵に奥行きがでる
  • 陰影がつけられる

どれも水彩画の特徴を活かした表現です。

一つずつ見ていきましょう。

やわらかな雰囲気を演出できる

やわらかな表現は水彩画の特徴の一つです。油絵などに比べて透明感がありますよね。

絵の具を水で溶かして使う水彩画だからこそ、繊細な透明感を表現できます。

この透明感を利用したぼかしを背景に取り入れることによって、全体的にやわらかな雰囲気を演出できます。

絵に奥行きがでる

ぼかしが背景に使われる理由は、絵に奥行きがでるからです。

雲の浮かぶ青空や遠くにそびえる山々など、ぼかしによって遠近感がでます。

薄くぬられた絵の具で表現ができるのですね。

陰影がつけられる

ぼかしの特徴である濃淡のグラデーションによって、絵に陰影をつけることができます。

一つの色によって陰影をつけられるので、立体感が生まれます。

明るい色と暗い色でも立体感の表現はできます。ただ、一つの色の濃さで陰影を表現できるのが、ぼかしの長所ですね。

背景を描くときの注意点

さまざまな表現方法が使われる背景ですが、描くときの注意点があります。

それは水彩画ならではのものです。

水彩画は基本、先にぬった色をあとからぬった色でぬりつぶすことはできません。

くわしく説明していきましょう。

背景は先に描く?後で描く?

風景画なら背景は先、人物画なら背景はあとに描くといいでしょう。

まず風景画ですが、薄くて面積の広い背景からぬったほうが失敗しにくいです。

奥行きを意識して、手前にくるにつれてだんだんと濃い色をぬるようにします。

例えば最初に薄い色で空をぬります。次に遠くに見える山々、そして手前に濃い色で木の幹や葉を描く…という順番ですね。

人物画の場合は、まずメインとなる人物から先に描きます。

そのあとに人物の雰囲気やバランスを見ながら背景を描きます。ぬる色や濃さを調節するようにしましょう。

暗い色は修正しにくい

水彩画は明るい色をぬったあとに、暗い色をぬるようにしましょう。

なぜなら暗い色を先にぬってしまうと、あとから明るい色をぬり重ねることができないからです。

最初に黒をぬってしまうと、上から明るい色や薄い色はきれいに色が出ませんよね。

水彩画は、明るい色から暗い色、薄い色から濃い色をぬるのが失敗しないコツです。覚えておくようにしましょう!

“ぼかし”と“にじみ”のちがい

『ぼかし』はグラデーションの一種で、『にじみ』は絵の具がフワッとにじんだように見える模様のことです。

表現としてぼかしとにじみは似ていますが、ぬり方が少し違います。

ぼかしは先にぬった色を、あとから水で薄めて境目をなくしていきます濃い色から薄い色へグラデーションになるようにします。

にじみは先にぬった色の上から、水分を多く含んだ別の色をチョンと乗せます。そうすると、じわっと広がるように模様ができます。

ぼかしはグラデーションによる立体感を表現したいとき、にじみはフワッとした模様で空や雲などを表現したいときに使うと便利ですね。


水彩画の背景のぼかし方について解説しました。

おさらいしますと、

  1. 紙にうすく絵の具を塗る
  2. 上から濃い色を重ねる
  3. 色の境目を水でのばす

という手順ですね。

ぼかしもにじみも、乾くまでどのような模様になるのかわかりません。

そこが難しいところですが、おもしろいところでもありますね。

これから水彩画を始めようと思っている方、まずはチャレンジしてみるのが一番。

今回ご紹介した方法をぜひ試してみてください。いろんな表現方法ができると、水彩画が楽しくなりますよ!