就職の採用面接は、どんなに練習を重ねていても緊張してしまうものです。
緊張のあまり受け答えも上手く言えず、言葉も詰まったり顔が引きつるなど散々だったと、面接後に落ち込む人はたくさんいます。
もちろん、私自身も緊張しすぎて赤くなった顔をパタパタ仰いでしまった経験があるので、「すべて終わった」とよく落ち込んだものです。
中には、笑える有名なエピソードがあります。
サッポロビール株式会社の面接の際に、どんな質問にも一切答えず完全沈黙した男性が、帰り際にたった一言「男は黙ってサッポロビール」とつぶやき、面接官に好印象を残して見事採用になったというラッキーな事例です。
このように、面接がボロボロでも受かった例があるのかを徹底調査しました。
その結果、面接官がどういったところを見ているのか、面接に受かる人や落ちる人の違いなどが明らかに。
今回は、面接がボロボロでも受かるのかについて詳しく解説していきます。
ボロボロでも受かった理由や事例など紹介していますので、面接を振り返り不安な方はぜひ読み進めてみてください。
面接がボロボロでも受かったってあるの?
はい、面接がボロボロでも受かったケースがたくさんあります。
なので、落ち込むのはまだ早いですよ。
では、どういった箇所がボロボロだったと思うのか、面接を振り返ってみましょう。
【面接がボロボロだと思う理由】
- 上手く受け答えが出来なかった
- 言葉に詰まった
- 笑顔が出せなかった
- 面接官の反応が薄かった
- 質問に答えられなかった
- 面接が早く終わった
- 緊張し過ぎて何を言ったか覚えていない
など理由はいろいろですが、上手くいかなかったと思ったのですね。
まず言えるのは、ボロボロだったと思っているのは自己評価であり、必ずしも面接官が悪い印象を持ったとは限らないのです。
面接官は、緊張するものだと分かった上で面接を行っています。なので、多少の間違いや失敗は重要視していません。
面接は受け入れる企業にとっても、重要なイベントなので緊張感があるのは当たり前です。
敢えて、なあなあにならないよう緊張感を持たせるため、面接官の反応が薄いのかもしれません。
緊張するということは、面接に一所懸命に取り組んでいる証拠なので、かえって好印象なんです。
精神的に厳しさが求められる職業の場合は、優しい面接官も厳しい顔になるのは分かりますよね。
もちろん、ほんわかムードの面接もありますので、面接官の反応は合否に関係ないものと考えてください。
面接官は受け答えを見ているように思われがちですが、受け答えの内容だけでなく、その人の持つ熱意や誠実さなど内面的なものを感じ取ろうとしています。
たとえ面接がボロボロだったと感じても、その会社に入社したい熱い気持ちが伝われば十分に採用の可能性はあるのです。
面接がボロボロでも受かることのある理由
面接はボロボロでもしっかり熱意を伝える事が大切なのです。
優秀な人材はそれだけで晴らしいですが、熱意がないと入社してから伸びることはないでしょう。
実力は大事かもしれませんが、もっともっと大事なのは「この会社に絶対入社したい」という純粋な熱意です。
また、想定外の質問が出た時に、言葉に詰まりながらも一生懸命に自分の言葉で説明している「誠実さ」もよく見られているポイントの一つ。
面接がボロボロだったと感じても、諦めずにしっかりと「この会社で頑張りたい」という熱い思いを伝えましょう。
面接がボロボロでも受かった例
面接がボロボロだと感じても、その会社が欲しい人材であれば、ちゃんと受かった例はたくさんあるのです。
では、会社側が欲しがる人材とはどんな人なのでしょうか。
その答えが、面接がボロボロでも受かった一番のポイントになるはずです。
【会社側が欲しくなる人材】
- 熱意がある
- 嘘をつかない誠実さがある
- 不器用でも一生懸命に取り組む
- 人柄が良い
「誠実で熱意があり、何事にも一生懸命に取り組む人柄の良い人」ということになりますが、最初からそんな出来た人はいません。
なので面接官は、入社してから成長できるような人材を探すのです。
- 面接官に熱意が伝わっていた
- 思っていたより上手く答えられていた
- 根気よく答え続けたこと
- 正直に回答したことで誠実さが伝わった
- 口下手でも自分の言葉で答えられた
- 志望動機が具体的に伝えられた
- 笑顔が作れたこと
この7例は、大きく4つにわけることが出来ます。
- 熱意がしっかり伝わった
- 大事な部分が答えられていた
- 誠意が感じ取れた
- 良い人柄が垣間見えた
この面接がボロボロでも受かった大きな4例を、詳しくまとめていきますね。
面接官の一番の採用ポイントは、純粋な熱意です。
熱意があれば、会社のことを熟知しようと努力するはずだし、質問にも一生懸命に答えようとします。
入社後も、先輩社員の教えを素直に吸収して成長もするでしょう。
たとえ緊張しすぎて上手く受け答えが出来なかったとしても、そういう熱意が感じられる姿勢を面接官は見ているんです。
緊張していても思ったより上手く受け答えが出来ており、面接官に大事な部分が伝わっていたのでしょう。
会社が求めている大事な質問に答えられていたら採用の可能性もあり得ます。
面接官の言葉をしっかりと聞き、自分の言葉で一生懸命に答える姿勢が大事なのです。
誠意を感じられたというのも大きなポイントの一つです。
面接では自分を良く見せたいため、経歴や実績など嘘をついてしまう人もなかにはいます。
面接官は経験豊かなので、そんなことは承知の上で面接しているのです。
しかし、同じ職場で一緒に働く人が、嘘をついたりすぐに口から出まかせを言う人だったら、仕事がやりにくいですよね。
誠実でない人に、信用して仕事を任せることが出来ません。
そのため、面接官は正直な人柄の人を選びたいと思うのが一般的な考え方でしょう。
大事なことは、たとえ自分に不利な話でも、正直に一生懸命伝えようとする姿勢なのです。
誠実さはそれだけで好印象を与えますし、嘘をついて自分を高く見せようとする人より高い評価がもらえます。
全国の20〜49歳の企業の採用担当者を対象に行ったインターネット調査では、「人柄重視」ですか?の質問に対するYESの回答は63%です。
つまり、6割以上の会社が、経験・スキルよりも「人柄重視」に人選しているのが分かります。
では、どんな人柄の人が採用されたのか参考に見てみましょう。
- 誰とでもうまくやれそうな人柄だった
- この人ならやれると感じた
- 誰にでも愛されそうなキャラだった
- 嘘をつかないように見えた
- 第一印象が良かった
面接がボロボロだと感じていても、面接官は内なる人柄を見抜いているかもしれませんよ。
ここでも、誠実さと熱意が求められているのが分かりますね。
面接で受かった人と落ちた人の違い
面接で受かった人と落ちた人には、いくつか大きな違いがあります。
受かった人と落ちた人の違いを比較して、今後の面接の参考にしてください。
受かった人 | 落ちた人 |
根拠のない自信がある | 自信がない |
「初対面ウケ」する | 「初対面ウケ」しない |
好感度が高い | 好感度が低い |
事前準備をしている | 事前準備をしていない |
ロジカルに見える | ロジカルに見えない |
違いを比較して、今後の面接の対策を考えましょう。
- 自信を持って面接に臨もう
- 初対面ウケを狙おう
- 好感度を上げよう
- 事前準備をしっかりしよう
- ロジカルに見せよう
「自信なんて持てない」と思う人は、自信があるように見せればいいのです。
自信がある人は、姿勢が良く声が大きい印象があります。
- 背筋を伸ばして姿勢を正す
- お腹に力を入れて大きな声で話す
これらを意識して面接を受けてくださいね。
面接時は第一印象が重要ポイントなのです。
入社が決まり会社に入ると、会社の顔として働かなくてはなりません。
人間は、最初に受けた印象を長く持ち続ける傾向があり、初対面では最初の数分で第一印象が決まると言われています。
そのため、面接会場へ入った時点で良い印象を与えておきたいものです。
最初の挨拶は、口角を上げ姿勢を正してゆっくりと落ち着いて行動しましょう。
動作をゆっくりすることで、考える余裕ができ緊張が少しほぐれますよ。
面接で大事なのは「実力」よりも「好感度」です。
面接では、実力よりも好感度が高い人が選ばれる率が高いと言われています。
好感度は高いが仕事はできない『愛される愚か者』と 好感度は低いが仕事はできる『できるが嫌な奴』では、どちらが好かれるでしょうか?
2005年の『ハーバード・ビジネス・レビュー』に発表された行動心理学者らによる研究では、好感度は高いが仕事はできない『愛される愚か者』の方が選ばれるという結果が得られました。
実力が高い人より好感度が高い人が有利だということ。
では、好感度を上げるには、どのようなことに気を付ければいいのでしょうか。
好感度を上げる次の5つをまとめました。
【好感度を上げるポイント】
- 清潔感のある身だしなみ
- 背筋を伸ばして姿勢を正す
- 表情は明るく笑顔で
- 敬語や丁寧な言葉を使う
- 大きな声で語尾まで明確に話す
好感度を上げる5つのポイントをしっかりと確認しておきましょう。
面接に受かる人と受からない人の違いは、事前準備をしているかどうかが大きく関わります。
面接の短い時間の中でアピールをしないといけないのですから、事前に回答をまとめておくのがおすすめです。
また、どんな質問が出るのかも分からないので、事前に出るかもしれない質問など考えておくのも良いですね。
「自分について」「会社について」「出そうな質問」を考えて、回答をイメージトレーニングしておきましょう。
行き当たりばったりの面接では、余計に緊張して思わぬ質問に答えられなくなります。
ロジカルとは、「論理的・合理的・理にかなった・筋の通った」という意味。
ロジカルな人を簡単にいうと、「ちゃんとした人」に見えることです。
大切な仕事を頼むときは、「ちゃらんぽらんな人」より「ちゃんとした人」に仕事を任せたいですよね。
面接の時にロジカルに見せるには、話し方に気をつけてみましょう。
受け答えが分かりやすくまとまっていると、自然にロジカルな印象を与えることができます。
面接で落ちた場合に活かせる事はある?
はい、あります。面接に落ちた経験を次の面接に活かしましょう。
面接でボロボロだったと感じたところを、面接を振り返り確認していきます。
①ボロボロだと感じた理由を考える
②受け答えの回答を見直す
③面接の練習をして自信をつける
この3つのステップで今後の面接の事前準備を始めましょう。
どこが面接でボロボロだと感じたのか、じっくり振り返ってみてください。
上手く受け答えが出来なかったのか、質問に答えられなかったのかなど理由がありますよね。
次の面接でも同じような質問があるかもしれません。
自分側の原因は、解決できるように対策を練っていきましょう。
質問に答えられなかった場合、なぜ答えられなかったのかを見直します。
面接に出てきそうな質問を想定し、その質問に対する回答を準備しておくのです。
面接の経験を重ねていくうちに、答えられなかった質問に対する回答も、どのように答えればいいのかが分かってきます。
会社のことなら事前に下調べし、自分のことなら自己分析するなど次の面接でスムーズに答えられるように準備しましょう。
緊張しないように、面接の練習をして自信をつけましょう。
質問に対する回答は、結論から話すように練習しておきましょう。
練習相手がいない場合は、イメージトレーニングも効果がありますよ。
練習を重ねると自然と自信につながり、面接時に緊張することがだいぶん和らぐことでしょう。
【面接結果がボロボロでも受かるポイント】
- 熱意を伝える事が大切
- 誠意を見せよう
- 自信を持って面接に臨もう
- 好感度を上げよう
- 事前準備をしっかりしよう
- ロジカルに見せよう
面接がボロボロでも受かったケースはたくさんあります。なので、諦めないでください。
ボロボロだと感じていれば落ち込みますが、あくまでも自己評価なのですよ。
面接後に一番大切なのは、ボロボロだと感じた理由を振り返り改善することです。
緊張感を軽くするには、事前準備に時間をかけて自信をつけることが大事。
次の面接は経験を活かし、自分の強みが出せるように改善したいものですね。
納得のいく面接が出来るよう、心から応援しています。